扇風機編 -1-
ご存じですか? 扇風機の替えどき

節電やエコの観点から、再び扇風機が注目されています。
でも「扇風機? うちにもあったかも」と、
古いものを押し入れから引っ張りだして使うのは、ちょっと注意が必要です。
家電チャンピオン・中村剛が、今回は「扇風機の替えどき」についてお話しします。

 みなさんの家の扇風機、何年選手ですか? 10年、20年…もしかしたら「いつ買ったかわからない」という方も多いかもしれません。
 扇風機に限らず、どの家電製品でも、「古いけれど、まだ使えるから大丈夫」と考えがちですが、壊れていないからといって必ずしも安全とは限りません。
 実は近年、扇風機が原因となる火災事故が相次いで発生。原因は「長期使用に伴い、モーターやコンデンサーなどの部品が経年劣化して、異常発熱した」とされています(独立行政法人製品評価技術基盤機構調べ)。
 いつも通り使っているだけで、思わぬ事故につながってしまう可能性があるなんて……ちょっと怖いですよね。

火災を伴う事故が2009~2013年に101件発生。
画像提供:独立行政法人製品評価技術基盤機構

 特に気をつけたいのは、本体に加えてコード。つい強い力を加えたり、コンセントから抜くときにプラグではなく本体を引っ張ったりと、雑に扱ってしまうことはないですか? コードは家電製品の中でもデリケートな部分。劣化すると断線しやすくなります。
 ホコリも大敵です。モーターの中にホコリが入ると故障の原因に。また、故障以前に、羽にホコリが積もったまま使用すれば、そのまま部屋中にまき散らしていることになり、衛生的にもよくありませんよね。シーズンが終わったら、一度はガードを外してホコリをふき取り、カバーをかけるなどのお手入れをおすすめします。

 家電製品を安全に使ってもらうために、2009年に「長期使用製品安全表示制度」という国の基準が定められ、扇風機やエアコンなどの製品ごとに「耐用年数」が表示されています。電気店に行ったら、扇風機の後ろ側をちょっとのぞいてみてください。5年、7年、10年……といった表示が貼られているはず。それが耐用年数です。
 これは、使用されている部品の劣化スピードを加味してメーカー側が定めたものです。海外メーカーのものにも貼ってあります。

耐用年数は製品ごとに表示されています。

 表示期間を多少過ぎたからといって、すぐさま捨てなければいけないわけではありません。耐用年数はあくまでメーカー側が「この期間を過ぎたら注意して使いましょう」という目安として定めたもの。期間を過ぎたら、異音や異臭がしないか、コードが劣化していないかなどを確認しましょう。もし日常的に使うなかで何かしらの不具合を感じたなら、まだ動いていたとしても直ちにメーカーや購入店に相談して下さい。
 また、表示があっても日ごろ電化製品の耐用年数を気にするタイミングはなかなかありません。そこでぜひ活用してほしいのが、私自身も開発に携わっている「くらしTEPCO」の「家電アシスト」。購入時に登録しておけば、耐用年数の期限が訪れたとき、お知らせする機能があります。

 ここまで読んで、「うちの扇風機もそろそろ替えどきかも…」と思いあたった人、最新扇風機がスゴいのです。近年、扇風機は多方面に進化しています。古いものを使い続けている人にとっては、「扇風機って風が強すぎるし、音がうるさいし…」と、あまりプラスイメージがないかもしれません。
 でも、最新型の扇風機は、驚くほど風がやわらかで音が静かなもの、サーキュレーターとして冬でも使え、さらに空気清浄機能付きのものなど、従来のイメージを覆すものがどんどん登場しています。
 詳しくは次回!
 我が家のネコも登場しますよ!

[家電チャンピオンのネタ帳]

日本の夏の象徴、扇風機は明治時代からの空調家電


国産扇風機第一号は
芝浦製作所(現東芝)製。

 日本初の国産扇風機が誕生したのは、なんと明治時代。1894年に、芝浦製作所(現在の東芝)が、日本に初めて扇風機が輸入された翌年に完成させました。国産第一号の扇風機は、真っ黒で分厚い金属製の羽がついた大変重いもの。スイッチを押すと電灯が灯り、羽が回る仕組みでした。その後、大正時代には大量生産に成功。以降、目的に合わせたさまざまなタイプが次々と開発され、国内で独自の進化を遂げていきます。

中村 剛 (なかむら つよし)

東京電力エナジーパートナー株式会社


2002年、テレビ東京系列で放送された人気番組『TVチャンピオン』のスーパー家電通選手権で優勝。「くらしTEPCO」の中で家電製品の情報を一元管理できるコンテンツ「家電アシスト」の開発も担当している。家電のほか、無類のネコ好き。

関連リンク

扇風機編②・・・注目!目的に合わせて選びたい最新扇風機事情