発見!明日のエネルギー 「でんき未来教室」 Vol.14

昨今、おもちゃ売り場や家電量販店でも多様な機種が売られ、身近な存在になりつつあるドローン。
実は産業用ロボットして、すでにさまざまな企業で活用されています。
近い将来、ドローンが私たちの暮らしの中で欠かせない存在になるかもしれません。
今回はドローンが今、どの様に活用されているのかご紹介します。

海と森の上空高く飛ぶドローンの様子
ドローンが運ぶ 人と暮らしの未来予想図
工事現場や農業など、産業界で活躍するドローン

ドローンというと、「空中撮影ができるラジコンのようなもの」というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。実際、スポーツ中継や、旅番組での景色の空撮など、ドローンを利用した空中撮影はもはや当たり前となってきています。しかし、昨今ドローンがもっとも広く活躍しているのは、建築や土木の世界なのです。ドローンは軽量で安定した飛行ができ、さらに安価に購入できることから、以前は飛行機やヘリコプターが活躍していた分野がドローンに変わりつつあります。測量をはじめ、巨大プラントのような大規模な建築物を作る際、ドローンで撮影した映像を3D化して進捗状況を確認したり、河川工事の作業管理をドローンで行っています。また、農業では、ドローンを使った農薬散布も普及しています。更に、鉄道などの電力設備、太陽光設備の保守点検にもドローンが用いられるようになっています。

工事や測量、調査、農業などで産業用ドローンが活躍中。
※産業用でドローンを利用する場合、資格や申請が必要な場合があります。
スポーツとしてのドローンと地域振興の可能性

産業界での活用が広がっているドローンですが、その操縦技術を競うスポーツとしても近年盛り上がりを見せています。世界各地で大会が開かれていますが、昨年3月、初となる世界大会がドバイで開催されました。日本代表チームを派遣した、ドローンの普及活動の企画・運営を行うFPV Robotics 株式会社の駒形政樹氏にお話しをうかがいました。「ドローンという新しいスポーツと観光を組み合わせて多くの人を呼び込みたいという狙いもあったようです。今回、日本代表チームを編成して参加しましたが、残念ながら予選敗退。飛行操縦のレベルが違いすぎ、技術的にもまだまだでした。ちなみにこの大会の優勝賞金はなんと2400万円。優勝したのは15歳の少年が率いるイギリスのチームでした。」

ドバイの世界大会で優勝した
イギリスチームのパイロット、15歳のルーク君。
ドローンのレースはVRゴーグルを装着して操縦。決められたコースをいかに速く飛ぶかを競い合う。

駒形氏は、日本のドローン人材育成のため、ドローンインパクトチャレンジという大会を主催。今年は8月24日(木)に横浜赤レンガ倉庫で、来年は東京でもドローンの大会開催が予定されています。
駒形氏は大会を主催するだけでなく、ドローンが地方創生にもなると語ります。ドローンの大会はあまり場所を選ばずに開催できるのもメリットです。「今年はパリ市内でドローンフェスティバルが行われ、街中に飛行するドローンの姿を15万人が観戦しました。更に昨年、秋田県仙北市で開催されたドローンインパクトチャレンジ・アジアカップの様子は世界に発信され、美しい仙北の風景もアピールすることができました。」
大会時にはドローン教室なども開催されたり、誰でも楽しく参加できるため、町おこしの1つとしても注目され始めています。

秋田県仙北市で行われたドローンインパクトチャレンジアジアカップの様子。ドローンの大会は、都会でも地方でも場所を問わず開催出来る。
ドローン技術と人材育成で未来が変っていく

ドローンを教育に利用する動きもスタートしています。スマートフォンを使ったドローンの体験操作は、先生と子どもが一緒になって楽しめる新しい授業の形として人気になっています。また、ドローンの動きはプログラミングでコントロールされており、プログラミングの入り口として興味を引きやすい為、ドローンを使ったプログラミング教育の活用も始まっています。こうした取り組みは、ロボット産業を推進する南相馬市の小学校など全国に広がっています。

南相馬市のドローンを使った授業風景。操縦の楽しさだけでなく、プログラミングについても学ぶことができる。

駒形氏は、ドローンの将来像について次のように予測します「今後、ドローンの活用により、物流は大きく変わっていくでしょう。既に海外ではドローンによる宅配やピザのデリバリーも始まっています。」日本でもドローンを活用した物資運搬については各地で検討が始まっていて、国家戦略特区に指定されている千葉市では、幕張新都心の若葉住宅地区で超高層マンションへの生活必需品の配達などの取り組みが計画され、実現に向け実証実験が始まっています。

千葉市におけるドローン宅配の取り組み。いずれ物流の主役をドローンがになう可能性も?
自然災害のとき、ドローンが安全確認を担う

災害時のドローン利用の可能性も広がっています。「自然災害の多い日本では、豪雨や地震などで被災地への道を断たれることがありますが、ドローンなら安全かつ迅速に被害状況や安否の確認をすることができます。」その他にも、赤外線センサーを使い、夜間の動物の動きを監視したり、希少動物の保護へ向けた活用も可能です。また、将来的には、気象衛星や電波の中継基地のような役割もドローンが担おうとしています。この様にドローンの利用方法は、まさに無限と言えるのではないでしょうか。ドローンがあらゆる面で私たちの暮らしをサポートする、そんな未来がすぐそこまで来ています。

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